かに

売場企画

香箱かに

  • 国産のかにがより貴重な存在に・・・そんな折、手ごろで美味しく食べられるかにといえば、やっぱり日本海で獲れる香箱かに(せこがに)がおすすめ。
  • 小さいがメスだから内子、外子を楽しめ、かに味噌も楽しめるのでかに好きにはおすすめです。

かにしゃぶしゃぶ

  • 新鮮なかに、たらばがにやずわいがにをしゃぶしゃぶ用として提案。
  • 火を中まで通さず食べていただき、最後はかに雑炊として食べていただく。

ずわいがに

  • 福井、金沢あたりのずわいがには「越前がに」、鳥取等山陰では「松葉がに」と水揚げされる場所によって呼び名が変わる「ずわいがに」。そんな「ずわいがに」の美味しさを是非お客様に伝わるような企画を。
  • 活きたずわいがにから、かにめし、かに雑炊、かに缶、かに鍋セット、かにちらし、かにサラダまで展開を。

関連リンク

スポンサードリンク

知識

主なかにの分類

かに
  • 短尾亜目(カニ類)
    • クモガニ科/ずわいがに、紅ずわいがに、たかあしがに等
    • クリガニ科/毛がに、栗がに等
    • ワタリガニ科/がざみ、ブルークラブ等
    • アサヒガニ科/あさひがに等
    • サワガニ科/沢がに等
    • イワガニ科/もくずがに、上海がに等
    • その他/ストーンクラブ等
  • 異尾亜目(ヤドカリ類)
    • タラバガニ科/たらばがに、花咲がに、いばらがに、いばらがにもどき等

加工品

  • かに缶詰
    • かにの種類や肉質の差などで、高価なものから手ごろな価格のものまでありますが、料理の飾りに使う時は高価な高級品、混ぜて使う場合は安いものといったように、用途によって使い分けすると、よいでしょう。たらばがにのものが最高級品、そのほか、ずわいがにやおおえんこうがにのものなどがあります。おおえんこうがにのものは全てが輸入もので、缶詰には、丸ずわいがにの名で表示されます。
  • 蟹子(かにこ)
    • かにの卵を塩漬けにしたものです。受精前の甲らの内側にへばりついているものを内子(うちこ)、腹に抱いているものを外子(そとこ)と言います。オレンジ色のずわいがにの卵や、紫色のたらばがに、花咲がにの卵などが売られています。そのまま食べたり、カナッペなどのオードブルに用いたりします。

選び方

  • はさみや足がそろっていて、持ってみてずっしりと重いものを選びましょう。色の濃いものがいい物が多いようです。
  • できるだけ新鮮なものを選んでください、時間がたつと味が落ち、食中毒の可能性も出てきます。また、産地直送フェアなどでは、冷凍や解凍を繰り返している場合もあるので注意してください。
  • 活けがにが最上品ですが、おがくずの中でぐったりしているものより、むしろ、浜ゆでの直送もののほうがおいしいです。ゆがき方は3%の塩で沸騰した中に入れ、再び沸騰してから15分ぐらいで、冷水につけましょう。
  • 生のものを買うときは、必ず生きているものを選んで下さい。かには傷みが早く、死後1時間で腐敗が始まります。
  • 足の付け根を押してみたとき、へこまず身が詰まったもの。甲らを押してかたいものは、身のしまりがよいです。
  • ゆでてあるものは、腹部や間接の付け根が、黒ずんでいないものが良品です。
  • アンモニア臭のするものは、鮮度が落ちている証拠です。中毒の危険があるので、絶対に避けてください。

かにの種類

  • 楚蟹(ずわいがに)/別名:越前がに、松葉がに
    • 丸みを帯びた三角形の甲らにこぶ状の突起があることと、長い足が特徴です。日本海全域で漁獲されます。中でも石川、福井、兵庫、鳥取の沖合いが主産地で、本場ものとされて高値で出まわります。
    • 旬は冬で、11月~2月頃です。
    • 呼び名が地域によって変わります。北海道・東北地方では「ずわいがに」、関東、北陸、一部の山陰では「越前がに」、関西、一部の山陰では「松葉がに」と呼ばれています。
    • 体が大きく身入りが多いのが特徴で、全国的に人気があります。甘みの強い身は火に通しても身縮みせずやわらかくいただけます。また、その甲らには、かに味噌がたっぷりと詰まっています。
    • 残念なことに国産品は極端に数が少なく、輸入ものの「北海ずわいがに」や代用の「べにずわいがに」が「ずわいがに」として出回っているのが現状です。
    • 雌は、ずわいがにとは呼ばずに、勢子、せこ、こうばく、コッペなどと呼ばれて区別されます。6~7年で生殖可能になりますが、1年間卵を抱いたあと、脱皮をせずにすぐ次の産卵をするため、雄の半分ぐらいの大きさしかありません。雄に比べると身入りは少ないのですが、内子(甲らの中に入っている未受精の赤い卵)と外子(腹に抱いている受精した卵)が絶品です。「香箱かに」という呼び名は、珍味の宝庫であるこの甲らを香りの箱に見立てたものです。価格は雄に比べると1/5~1/10と非常に手頃です。
  • 紅楚蟹(べにずわいがに)
    • 形はずわいがにに似ていますが、生きているときから鮮やかな赤褐色をしていて、甲らが高く盛り上がっています。
    • ずわいがによりは肉質が劣り、すぐに黒くなるので水産価値は低いのですが、近年のずわいがにの減少とともに漁獲量は増えています。
  • 高脚蟹(たかあしがに)
    • 甲らは縦長で幅は30~40cm、脚は長く、特に充分に成長した雄のはさみ脚は歩脚よりも長くなり、左右に広げると3~4mにもなります。世界最大のかにです。
    • 岩手県から台湾まで分布しますが、駿河湾、相模湾、熊野灘、土佐湾などが主産地で、地元の名物として販売されています。
    • 水深200~400mの海底に棲みますが、早春には20mほどの浅海にも移動します。
    • 肉は柔らかいのですが、やや大味で苦みがあります。
    • ゆでて二杯酢で食べるほか、鍋物、蒸しものなどにします。
  • 毛蟹(けがに)/別名:大栗蟹(おおくりがに)
    • 甲らはやや縦長の四角形で、全身が短く固い毛におおわれています。
    • 北海道が主産地で、日本海側では能登半島付近、太平洋側では宮城県まで、北はベーリング海からアラスカ沿岸まで広く分布します。
    • 旬は冬で、12月から3月頃です。産卵期は4~5月頃で、これ以前の、卵を抱いた雌が好まれるようです。5~7月を旬とする人もいますが、これはオホーツクで獲れる季節を指したもので、あながち間違いとはいえないでしょう。
    • 甲らが薄くてあまりかたくなく、食べやすいかにです。ゆでるとやわらかく、甘みが強くておいしいです。みそも美味で人気があります。
    • ロシアあたりで取れたものすごく大きなかにが昔入荷しましたが、これは美味しくなかったです。
    • 漁獲量は多く、活けものも冷凍ものも広く出まわります。日本産だけではなく、輸入ものも多いです。
    • 以前は密漁ものが大半だったとか?
  • 栗蟹(くりがに)
    • 毛の生えぐあいなどが、毛がににそっくりで、市場では毛がにの名前で売られていることもあります。
    • 肉量が少なく、商品価値は低くて、毛がにの代用品として扱われます。
    • 甲らのぎざぎざが大きく、特に4番目のぎざぎざが大きく左右に張り出しているため、甲ら全体としては5角形に近いので、毛がにとは区別できます。
  • がざみ/別名:わたりがに、ひしがに
    • 泳ぎが巧みで、一般にわたりがにと呼ばれます。また、甲らが菱形なので、ひしがにと呼ばれることもあります。
    • 甲長は7cm、甲幅は20cmほどで、色は暗緑色または黄褐色、最後の脚が平べったいのが特徴です。
    • 津軽海峡から九州、韓国、中国の内海に棲みます。特に東京湾、伊勢湾、瀬戸内、有明海で多くとれます。
    • 旬は1~4月ですが、卵をもつ6~9月もおいしくなります。
    • 春や夏は肉の多い雄を、冬場はみそも卵もたっぷりつまった雌を求めるのがよいでしょう。卵を抱いている雌は高価です。雄はぶつ切りにして、切りがにとして売られます。
    • 脚には少ししか身がないのですが、脚のつけねには身が多く、みそや卵巣も美味です。
    • 活きのいいものは、塩ゆでして二杯酢やしょうが酢醤油などで食べます。味噌汁や鍋に入れるとだしがでておいしいです。ぶつ切りで炒め物などにして食べるほか、蒸しものにも向きます。
    • 中国料理では、青蟹(チンシェ)と呼ばれ、よく使用されます。
  • ブルークラブ/別名:青がに、ソフトシェルクラブ
    • アメリカで重視されているかにで、がざみに似ています。
    • 特に日本へは、脱皮直後の冷凍品が、ソフトシェルクラブと呼ばれて輸入されています。
    • 主にから揚げにしたり、バターでカリッと焼いたりして食べます。
  • 朝日蟹、旭蟹(あさひがに)
    • 濃い橙色をしていて、甲らは縦長で25cmにも達します。はさみは大きく、スパナのような形をしています。脚は全て平たく、短くて、砂にもぐるために使われます。
    • 相模湾より南、インド洋西部まで、広く分布します。
    • 旬は夏です。
    • 肉量は多く、白身で淡白な味で、各国で食用とされており、日本でも養殖の研究が盛んです。近い将来、安価な養殖ものが食卓に並ぶようになるかも。
    • 既にレストランなどでは、食材として積極的に取り入れられており、グラタンやフライ、サラダなどに使われています。
  • 沢蟹(さわがに)/別名:川がに
    • 本州、四国、九州に広く分布する、淡水性のかにです。
    • 清流に棲むため、川がにとも呼ばれます。
    • 沢山いると鳴き声がさわがにいです!
    • 甲らの幅は2.5cmくらいで、丸みのある四角形をしています。
    • 色は紫や茶色がかったもの、淡い青色のものなど、棲む場所により異なりますが、市場には、赤褐色のものが多く出まわります。
    • 一年中出まわりますが、産卵期の夏は味が落ちます。
    • 姿のままから揚げにしたり、甘辛く煮て艶煮(つやに)にしたりします。
    • 調理には生きたものを用いますが、ウェステルマン肺吸虫という寄生虫の中間宿主になるので、よく加熱することが必要です。
  • 藻屑蟹(もくずがに)/別名:川がに、毛がに、ずがに、もくた、さくらがに
    • 日本全国の河川に棲む、淡水性のかにです。秋には川を下り、産卵します。
    • 甲らの幅は8cmほどで、暗い緑色をしています。
    • はさみに軟らかい毛がびっしりと生え、脚にも長い毛が生えています。このはさみの毛が藻屑(もくず)のように見えることから、この名があります。
    • 産卵期の9~10月が旬です。
    • かに汁、塩ゆでなどにします。
    • 肺吸虫(肺臓ジストマ)の中間宿主になるので、調理の際には必ず火に通すことが必要です。
  • 上海蟹(シャンハイがに)/別名:中国藻屑(ちゅうごくもくず)がに
    • 日本の藻屑(もくず)がにに近い種です。
    • 中国南部の沿岸部の河川や湖沼に棲み、秋には産卵のために海に下りてきます。また、ヨーロッパの河口にも広く分布しています。20世紀初めに、貨物船によって偶然運ばれたものが繁殖したものと見られています。
    • 10月には雌、11月には雄がおいしいとされています。
    • 身は少ないですが、美味で、蒸して食べるほか、各種の料理に使われます。
    • 上海がにの蒸しものは、上海の名物料理になっています。また、老酒漬けの酔蟹(ツェイシェ)もよく知られています。
  • ストーンクラブ/別名:メニッペ
    • カリブ海沿岸で多く漁獲されます。船上ではさみ脚だけをもぎとり、かには海にもどします。数ヶ月後には、はさみ脚は再生するので、再び利用することができます。
    • 日本には、ゆでて冷凍したはさみ脚が大量に輸入され、各地のレストランで食べることができます。つめの先が黒いのが特徴です。
    • 殻が大変固いので、割れ目を入れて皿に盛られます。主に、蒸した後、バターとレモンを添えて食べます。
  • 鱈場蟹(たらばがに)
    • かにの仲間のような名前ですが、実はやどかりの仲間です。やどかりがそうであるように、たらばがにには、はさみを含めて、脚が8本しかありません。また、はさみ脚は右側の方が大きくなります。
    • 甲らは丸みのある四角形で、多数の小突起でおおわれています。
    • 北海道沿岸からオホーツク海、アラスカが主産地で、鱈(たら)と漁場が重なるために、この名前がついています。近年、資源減少して、禁猟区や禁猟期間が増えて、カナダやアラスカからの輸入に依存しているのが現状です。
    • 10年で生殖ができるようになり、30~35年ぐらいまで生きます。
    • 旬は冬で11~3月頃です。
    • 缶詰としては最高級品ですが、繊維が太く、上品で淡白な味が人気で、冷凍もの、最近では、活けものも多く出まわるようになりました。足だけで販売されることが多いようです。刺身や焼きがに、かにちりなどにします。
    • 近縁の「いばらがに」や「いばらがにもどき」、「きたいばらがに」などが、たらばがにの代用として販売されていることがあります。
  • 花咲蟹(はなさきがに)
    • たらばがにと同じように、やどかりの仲間です。
    • 甲らは15cmほどで、表面に固い突起が複数あるのが特徴です。
    • 体は紫がかった鉄さび色で、ゆでると鮮やかな赤色になります。
    • 以前は花咲半島と呼ばれていた、北海道の根室半島近海で多く採れることから、この名があります。
    • 根室、釧路、千島列島、カムチャツカ半島沿岸に分布します。
    • 旬は秋で、9~11月ごろです。ロシアからの輸入ものが夏頃、冷凍ものが通年出まわります。
    • ゆでて鮮やかな赤色になったものが売られていて、味は濃厚で、甘みがあり、身の量も多いのですが、殻が固いので少し食べるのに苦労します。二杯酢で食べることが多いようです。

おすすめ本

カニ食大図鑑 (Shotor Library)
本多 由紀子
小学館
売り上げランキング: 479206